伝えるコト
一旦、高校でバレエを卒業していった生徒たちが何名かクラスに
戻ってきてくれました。
その中の1人とあったお話しです。
その生徒は当時、口に出さなくとも分かるくらいのバレエが大好きな生徒でした。
スタジオに1番始めにきて最後に帰る練習熱心さで
バレエのファンタジーな雰囲気を
心から愛していたと思います。
彼女は地元に勤め毎週、後輩たちと変わらぬ熱心さでレッスンに汗しています。
レッスン後に後輩たちの前で
「彼女はクレイジーな程、バレエが好きで練習してたんだよ」
と褒めたんです。
一息入れているとその彼女からメールが届きました。
「努力を認めてくれてとても嬉しかった、現役の時に聞きたかった、
厳しい時も頑張れた」
というのです。
生徒たちは長らくレッスンや舞台を、ともに旅をしてきた同志のようなもの。
言わんや当時から一目置いていた生徒なので正直なところ驚き、
すまなく思いました。
スクールの生徒たちは今も昔も真面目で、
彼女たちとのレッスンは得難い充実した時間です。
感謝していることを言葉にしなければいけなかったのでした。
過ぎてしまった時間、過ぎゆく今という時間、努力し成長する、
昔の生徒たちも今の生徒たちも輝いています。
ただその中にいる本人たちには輝きに気づかず
苦しみを感じることもあったことでしょう。
一つ試して失敗したことも成功した事も認める、今励んでいる事や目標の価値を
伝えることを疎かに考えてはいけない、教訓になりました。
彼女たちから与えられてばかりです。